コレステロールの話2

コレステロール

たまごを食べなくてもコレステロール値は改善しない

前回のお話

コレステロールはほとんど体内で創られる

これまでコレステロールは散々悪者にされ、とにかく数値を下げろと言われてきました。
しかし、「コレステロール値が高いほうが長生きできる」という研究結果が出てきたことにより潮流が変わりつつあります。

その中で特に重要なのが食事でコレステロールを制限してもほとんど意味がないという話です。

コレステロールは70%~80%が体内で創られ、20%~30%が食事によって創られます。

この割合を見ればコレステロールは体内で創られるものがほとんどなので食事に気を付けてもあまり意味はないというのも納得です。

さらに言えば、食事で摂取したコレステロールが多くても少なくても、肝臓には体内のコレステロールの量を一定に保つ機能が備わっているので、食事をどうのこうのしたところでコレステロール値が改善されるわけがないのですよ。

コレステロールの話で何度も言いましたが大事なのはHDLとLDLのバランスです。

糖質を食べなければ、リポたんぱく質の代謝が活発になってコレステロールのバランスは自然と改善されるので、糖質をしっかりカットしていれば、コレステロールのことは気にしなくてOKです。

小さなLDLに要注意

同じLDLでも標準サイズのLDLもあれば、標準より小さなサイズのLDLもあります。

標準サイズのLDLはコレステロールと中性脂肪を細胞にしっかりと渡してくれるので問題ないのですが、小さなサイズのLDLは代謝されにくく、真の悪玉コレステロールである酸化LDLになりやすい特徴があります。

では、小さなLDLを減らすにはどうしたらいいでしょうか?

ここで出てくるのが中性脂肪です。
HDLが少なく、中性脂肪値が高いと小さなサイズのLDLが増加することが過去の研究で判明しています。

ならHDLが高く中性脂肪値が低いならどうでしょう?

  • HDL-コレステロールが60以上
  • 中性脂肪が60以下

この2つの条件を満たしている場合は小さなLDLはほぼ存在しません。

はい、解決しました。

HDL-コレステロール:LDL-コレステロール=1:1.3~1.5が目安と言いましたが、目安は所詮目安に過ぎず、上記の条件を満たしていればLDL-コレステロールはまったく気にする必要はありません。

世間でLDL-コレステロールが悪玉と呼ばれる原因は酸化LDLに変化し、動脈硬化の原因になるからです。

酸化LDLに変化しやすい小さなLDLがないのなら問題はないということです。

HDL-コレステロールを増やし中性脂肪を減らすには

  • HDL-コレステロールが60以上
  • 中性脂肪が60以下

この2つの条件さえクリアしてしまえばLDL-コレステロールの数値は無視して結構。
その方法は糖質を食べないこと。

「LDLが代謝されることでもHDLは生産させる」
「リポたんぱく質リパーゼはインスリンによって働きを抑制される」
という話は覚えていますか?

糖質をカットし、インスリンが分泌されないとLDLはどんどん代謝されHDLになります。
これでHDLが低値という問題はクリアです。

中性脂肪もインスリンが分泌されないならガリガリ代謝されどんどんケトン体を作り、バンバン捨てられていくのでこの問題もクリア。

つまり、特に新しいことをする必要はありません。
糖質さえ食べなければコレステロールの問題は勝手にクリアしていきます。

糖質をカットした最初期は、いままでほとんど使われてなかった代謝経路がいきなりフル回転するので数値が暴れますが、数か月すれば落ち着きます。

タイトルとURLをコピーしました